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新常用和漢薬集

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名称
 第十六改正日本薬局方 収載
劇薬、指定医薬品
ブシ   ( 附子 )
英名 Processed Aconite Root 生薬ラテン名 PROCESSI ACONITI RADIX
ブシ
生薬名:ブシ
ハナトリカブト
植物名:ハナトリカブト
基原 ハナトリカブト Aconitum carmichaeli Debeaux又はオクトリカブト Aconitum japonicum Thunberg (Ranunculaceae キンポウゲ科)の塊根を1,2,又は3の加工法により製したもの。
調製 秋に地下部を掘り起こし、土砂、地上部などを除き、母根及び子根を収穫し、塊根を乾燥する。この塊根について、次のいずれかの方法により減毒加工する。
ブシ1:高圧蒸気処理により加工する。
ブシ2:食塩、岩塩又は塩化カルシウム水溶液に浸せきした後、加熱又は高圧蒸気処理により加工する。
ブシ3:食塩の水溶液に浸せきした後、水酸化カルシウムを塗布することにより加工する。
産地 日本(北海道、岩手・群馬県など)、中国(四川省など)。
性状 ブシ1:径10 ㎜以下の不整な多角形に破砕されている。外面は暗灰褐色~黒褐色を呈する。質は堅く、切面は平らで、淡褐色~暗褐色を呈し、通常角質で光沢がある。弱い特異なにおいがある。
ブシ2:ほぼ倒円錐形で、長さ15~30 ㎜、径12~16㎜、又は縦ときに横に切断され、長さ20~60 ㎜、幅15~40 ㎜、厚さ200~700 μm、又は径12㎜以下の不整な多角形に破砕されている。外面は淡褐色~暗褐色又は黄褐色を呈する。質は堅く、通例、しわはなく、切面は平らで、淡褐色~暗褐色又は黄白色~淡黄褐色を呈し、通常角質、半透明で光沢がある。弱い特異なにおいがある。
ブシ3:径 5㎜以下の不整な多角形に破砕されている。外面は灰褐色を呈する。質は堅く、切面は平らで、淡灰褐色~灰白色を呈し、光沢がない。弱い特異なにおいがある。
成分 ジエステル型アルカロイド〔アコニチン系アルカロイド(aconitine, mesaconitine, hypaconitine, jesaconitine)〕、モノエステル型アルカロイド(benzoylaconine, benzoylmesaconine, benzoylhypaconine, benzoyljesaconine)、その他のアルカロイドhigenamineなど。
選品 塊根が良く肥大し、質堅く空洞がなく、大きさがそろっている(原料についての選品である。通例加工ブシは刻み生薬で流通する)。     
適応 漢方処方用薬:新陳代謝機能の極度に減衰したものを回復させ、気をめぐらし冷えを除き、強心・利尿作用があり、麻痺、疼痛を治す。
漢方
処方例

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)、麻黄附子甘草湯(まおうぶしかんぞうとう)
構成生薬のうち、附子、麻黄の組み合わせにより、感冒などの強い寒気を除く。

桂芍知母湯(けいしゃくちもとう)、桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)、甘草附子湯(かんぞうぶしとう)
構成生薬のうち、附子、朮、甘草の組み合わせにより、寒冷による痛みを改善する。

四逆湯(しぎゃくとう)、茯苓四逆湯(ぶくりょうしぎゃくとう)
構成生薬のうち、附子、乾姜の組み合わせにより、極度の新陳代謝衰弱、体温低下、四肢厥冷(ししけつれい)を改善する。

八味地黄丸(はちみじおうがん)、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、真武湯(しんぶとう)
構成生薬のうち、附子、茯苓の組み合わせにより、心不全によるむくみ、腎虚による足腰の冷え・頻尿或は小便不利を改善する。

附子瀉心湯(ぶししゃしんとう)、大黄附子湯(だいおうぶしとう)
構成生薬のうち、附子、大黄の組み合わせにより冷えによる便秘を改善する。

利膈湯(りかくとう)
構成生薬のうち、附子、梔子、半夏の組み合わせにより咽喉部の痞(つか)え、ポリープを治す。

貯法 密閉容器
備考 現在、日本ではブシ1は、加工附子(かこうぶし)、修治附子(しゅうじぶし)などの名称で医療機関に流通しており、ブシ2は炮附子(ほうぶし)、またブシ3はブシ(白河ブシ)として、それぞれ刻み生薬として主に流通している。
これらはいずれも日本薬局方と同じ減毒加工がされている。
また、炮附子の一種として黒附片(こくぶへん)、白附片(びゃくぶへん)などの附子類(いずれも中国産)も稀に扱われている。
なおわずかであるが、烏頭(うず)〔川烏頭(せんうず)(中国四川省栽培品)、草烏頭(そううず)(中国野生品)〕の名称で塊根を乾燥しただけのものがやはり刻み生薬として流通しているが、このものは、性状(切断面)が不透明かつ粉性であるのが特徴であり、減毒加工がほとんどされていないため、薬効だけでなく毒性も極めて強いことから使用はごく限られている。
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