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Tokyo Crude Drugs Association |
名称 |
第十七改正日本薬局方 収載
アマチャ
( 甘茶 )
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英名 | Sweet Hydrangea Leaf | 生薬ラテン名 | HYDRANGEAE DULCIS FOLIUM |
![]() 生薬名:アマチャ |
![]() 植物名:アマチャ |
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基原 | アマチャ Hydrangea macrophylla Seringe var. thunbergii Makino (Saxifragaceae ユキノシタ科)の葉及び枝先を、通例、揉捻したもの | ||
調製 | 9月に地上10 cmくらいのところで枝と共に刈り取り、葉をしごいてとり、水洗した後、約2日間陽乾する。これに更に水を噴霧し、むしろをかぶせて1日放置し発酵して温度が約25℃に上昇したとき、むしろの上に広げ、手で葉をよくもんでから更に乾燥して仕上げる。現在では機械化されている。このようにして調製すると葉は甘味を生じ、縮んでしわが多数できる。 | ||
産地 | 日本(長野・富山・岩手県) | ||
性状 |
通例、しわがよって縮み、暗緑色~暗黄緑色を呈する。水に浸してしわを伸ばすと、ひ針形~鋭頭卵形で、長さ約5 – 15 cm、幅約2 – 10 cm、辺縁にきょ歯があり、基部はややくさび状である。両面に粗毛があり、特に葉脈上に多い。細脈は辺縁に達せずに上方に向かって曲がり、互いに連絡し、葉柄は短く葉身の1/5に達しない。 本品は僅かににおいがあり、特異な甘味がある。 |
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成分 |
イソクマリン: d-phyllodulcin、phyllodulcin-8-O-β-d-glucoside、 thunberinol C、thunberinol A,B,F(coumarins)、phyllodulcin monomethylether |
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選品 | 新鮮で、くずれた粉が少なく、甘みの強いものが良い。 | ||
適応 | 甘味料または矯味料として、口腔清涼剤の製造原料とする。 | ||
漢方 処方例 |
漢方処方としては使用しない。 | ||
貯法 | 密閉容器 | ||
備考 |
灌仏会(花祭り)に使用する。 甘味はd-phyllodulcin C16H14O5であるが、生葉中には配糖体phyllodulcin-8-O-β-d-glucosideとして含まれており、加工調製によって加水分解したものである。 |